小旅行

3月27日
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前から計画していた信州への小旅行を決行した。決行とは大袈裟に聞こえるかも知れないが、事実決行なのだ。日頃はどこかに行きたいと言っていても、さてとなると決断できないのが今の妻だ。24日の朝、甲州の行きつけのホテルに出かける。娘があれこれ出発の支度を手伝ってくれる。パニックにならずに出掛けることが出来た。途中、特に問題なくほぼ300キロのドライブを終え目的地に着く。夕刻に旧友の夫妻がホテルに訪ねて来て一緒に夕食を楽しむ。彼は精神科医だ。それとなく妻の病状について意見を聞く。幸いな友を与えられたものだ。思った通り愉快な会話を交わしながらの一時であった。精神科医の友人にはどのように映っただろうか。出発前に彼から新薬の情報が送られてきていた。アメリカでは既に使われているメマンチンと言う薬だ。日本では一年以内に認可される様子だという。彼の患者で既に個人輸入をして良い成果を挙げているということだ。現在のアリセプトと併用すれば効果が良いという。脳の記憶細胞を冒すベーターアミロイドに有効な新薬だそうだ。帰宅後友人からメールが来た。先日の妻の状態であれば、新薬の効果は充分あるように伺えるということであった。医者の目にもやはりまだ軽度な段階なのだろう。輸入代行手数料を入れても60錠で16300円だと言うことを知らせてくれた。一錠あたり271円に相当する。現在のアリセプトは三割負担で165円だから確かに高価であるが、金の問題ではないだろう。
ただどのようにして納得させるかだ。やはり真相を話すべきか迷うところだ。


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25日は雨の中、松本城を観にゆく。中央道を岡谷JCから長野道を走ったがひどい雪に見舞われた。幸い積雪も凍結もなかったが、ノーマルタイヤだっただけに緊張を強いられるドライブだった。妻のご機嫌は途中は問題なかった。しかし松本城に着いて車から降りる時、雨が気になったのか途端に険悪になる。折角だから降りて観ようと言っても子供のようにいやがる。あげく激しく怒り僕を罵る。雨の中わざわざ来るところではないと言うことか。結局遠望することに留め車に戻る。駐車場まで戻る途中、信号機が赤に関わらず渡ろうとする。あわてて腕を引っ張って引き留める。それが気に触ったのか腕が痛いと僕を叱責する。なんともやるせないことだった。言葉もなく車に戻り帰路につく。自然と会話が途絶える。しかし妻は何故僕が寡黙になったかは判らないようだ。と言うのも、たった今激しく荒れたことは全く忘れてしまうようなのだ。わざわ松本まで来て国宝の城を観ないで帰ることの無意味さが理解できなく、ただ雨とその時の気分だけが全てを支配するようだ。アルツハイマーの兆候としての発作が起きたと理解すべきなのだろう。
環境を変えれば気分も変わり、周囲からの刺激も受け精神衛生的には確かに良い結果を生むのであろう。そのこと自体が一つの治療法として評価されるのかも知れない。老人性の痴呆とは違いアルツハイマー性の痴呆は早期の対応としての周囲の配慮の如何にて進行を遅らせることが出来ると聞かされている。そうであれば最も深く関わりを持つ僕自身が責任を持って出来る限りの環境作りをして行くことが何よりも大事であり、そのこと自体が最高の介護なのだろう。
正直に言ってすざまじいストレスを受ける日々ではあるが、同じような重荷を負っている家庭も多いのだと思うと、僕自身教職の立場としては、この経験をすることはある意味においては有意義なことだと思う。小旅行もまた介護の一端であろうか。
26日に甲府にある妻のお気に入りの「印伝」の本店に立ち寄り、小さな買い物をしたあと河口湖、山中湖、箱根を経由して夕刻帰宅した。




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